受診方法

病院の受診方法

普段病院に行っていない方が病院を受診する際や、今までの通院先と違う病院を受診する際に、どのように病院を探すか、どんなことに注意をするべきかを記載します。

1:かかりつけ医がいない方が、病院を受診する場合

特に持病やかかりつけ医もいない方が、風邪や、気になる症状、健診での異常を指摘されるなどで病院を受診する際にはどのように受診先を選ぶのがよいでしょう。

中には、「とりあえず大きな病院」「有名な病院」を真っ先に受診する方がいますが、これは間違えた受診の方法になります。

基本的に、現在の日本の医療システムでは、最初の受診先としては地域のクリニックや診療所が推奨されており、入院や特殊な検査・治療が必要な場合に総合病院や大学病院、地域の基幹病院に紹介をするようになっています。

これは非常に大切な流れです。なぜなら、多数の軽症患者が総合・大学病院、地域の基幹病院を受診してしまうと、そこに医師や看護師のマンパワーがさかれてしまい、本来その病院が行うべき業務に支障が出てしまい、必要な医療サービスが提供できないようになってしまうためです。

また、紹介状(診療情報提供書)を持参しないで200床以上の病院を受診すると、診療費とは別に、初診時選定療養費として2000~5000円の各病院で定められた費用が必要となりますので、ご自身の負担も大きくなります。

そのため、もし何か症状があり受診をする場合には、まずは近くのクリニック・診療所などを受診し、緊急性の有無や特殊な検査や治療を要するかどうかを判断してもらいましょう。

そのうえで、必要と判断されれば、その地域で適切な病院に、受診先の医師から紹介が検討されます。その場合は紹介状(診療情報提供書)を受け取り、紹介先の病院に提出するようになります。

初診先を探す際には、インターネットで検索するのが最近は多いでしょう。

病院のホームページがあればそれを確認し、専門科が何か、どんな医師かくらいは確認をしてみることをお勧めします。また、Googleなどで口コミがあれば確認をするのも良いですが、病院の口コミはレストランと違い、行って思うような診療をしてもらえなかったといった文句を書き込む方が多い傾向はあるので、「あくまで参考程度」と考えた方が良いです。

2:今の通院先から、違う病院を受診する場合

基本的には通院先の医師から、紹介状を記載してもらい、それをもって適切な病院を受診する事になります。

私自身も普段の診療の際、他院で治療している方が紹介状を持参せず、ふらっとやってきて、これからこちらで見てほしい、と受診する方に遭遇する事が時々ありますが、これは医師側としては非常に困ります。

紹介状には、病名や処方はもちろんですが、治療経過や検査結果、患者背景など様々な情報が記載されています。それがわかると、治療や必要な検査の検討などを、スムーズに行うことができます。逆にない場合には、一から検査をせねばなりませんので、手間と時間とお金が非常にかかる事になります。重複した検査を実施してしまう事にもなりますので、患者さんの負担も大きくなりますし、医療財政を圧迫する事にもつながります。

また、そもそも紹介状を出す場合、かかりつけの医師が必要な検査や治療ができる病院を選んで紹介してくれますので、早期に適切な治療を受けることができるようになるといったメリットもあります。

最近ではインターネットで検索し、自分で探す人も多いですが、かえって治療まで遠回りになってしまうことも多いですから、(遠方に引っ越しなどでなければ)周囲の医療情報を熟知している地域の医師から紹介先を検討してもらう方が、間違いないでしょう。

自己判断で思うような治療をしてもらえない、と何か所も病院を転々とする、「ドクターショッピング」をしている方も時々いますが、これは自分の病気の治療を遅らせることが多い行為ですので、やめるべきです。前述のように紹介状をもらって受診しましょう。

まとめ

1:何か症状があり受診をする時は、まずは近くの診療所を受診し、規模の大きい病院を直接受診しない

2:規模の大きな病院を受診する、今の通院先から違う病院を受診する場合には紹介状をもらう

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